包装・物流用語集

「パルプモールド」

読み方:ぱるぷもーるど

パルプモールドはパルプ材やダンボールや新聞紙などの古紙を原料にした成形品または、加工方法のことです。元々はスピーカーコーン(音響機器の円錐型の出口)の素材として使われていましたが、現在では食品や家電の緩衝材としても広く使用されています。特に鶏卵の保護ケースのイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。

パルプモールドの製法は原材料となるパルプ材や古紙をパルパーと呼ばれる機械に投入し、水に混ざられた状態で、切断、撹拌を行い、ドロドロの液状にしていきます。そこから遠心分離、フィルター透過等の処理を経た純粋な水と繊維のみの混合液を(プレス)成型し、乾燥させたものが完成品となります。

パルプモールドは厚さ(膜厚)によって主要な用途が変わってきます。膜厚5~10mmのものは機械や自動車部品等の重量物の緩衝材、固定材などに使われ、膜厚3~5mm程度のものは鶏卵や家電の保護に使用されるようです。

近年、脱プラスチックの一環としてパルプモールドの使用に注目が集まっています。上記のような緩衝材・固定材はもとより、パルプインジェクションといって、3Dプリンターのようにパルプ材を使い、3次元の複雑な形状を再現することも可能となり、ますます用途が広がっています。

当社におきましては、プラスチック製の緩衝材の加工がメインとはなっていますが、
お客様のご要望によりパルプモールドを使用したトータルパッケージングの提案を行ってきた経験もありますので、お気軽にお問い合わせください。