包装のコトども
2021.07.26
日出ずる国のDX奮闘記
弊社では今、中小製造業なりの『DX』を推進中です。
目下取り組んでいるのは、
図面、印刷データ、加工仕様などといった情報を、
社内の業務基幹システムに文字どおり「すべて」統合し、
設計、営業、製造、物流管理など、
関連するどの部門からでもアクセスできるようにするという
(実はけっこうしんどい)プロジェクトです。
さて、そんな中で、こうしたいわゆる『DX』に関する、
ある面白いニュースを目にしました。
その名も「主要国・地域の、デジタル競争力ランキング ※1
結果を見るまでは正直ワタクシ、こう思っていました。
『なんだかんだ言っても日本、G7だし!
なんかスパコンの性能もずっと1位らしいし!
電化製品の品質高いし! GDP世界3位だし!
ま、少なくともアジア圏じゃトップクラスだよね!』
…しかし調査結果によれば、世界における日本のデジタル競争力は、
なんとも切ない27位(アジア圏で9位)……。
こ、これは……ちょっと本格的にマズいのでは……。
ランキングを詳しく見れば、お隣の韓国や中国をはじめ、
マレーシアなどからも水を空けられる結果となってしまったようです。
腐ってもアジアの雄たる技術大国、などと勝手な自国イメージを抱いていた私は、
思わずオフィスの片隅で膝を抱えそうになりました。
ここでさらに注目したいのは、企業規模別のDX取り組み割合に関する調査。
これによれば、従業員300人未満の企業におけるDX取り組みの割合は、
なんと21.8% ※2…
さらに言えば、これら企業のうちの多くはIT系であり、
中小製造業での取り組みはさらに非常に少ないと言われています。
冒頭でも申し上げましたが、弊社では、
「中小企業自身による、等身大の、必要にして十分なDX」を意識しながら、
社内システム改善に取り組んでいます。
顧客コードと製品番号を入力するだけで、製品図面PDF、加工内容、お客様の要求仕様、
工数、見積情報、印刷版データ、過去のトラブル履歴など、
該当の製品に関するすべての情報を、
すべての部署からアクセス可能にするというプロジェクトです(下図参照)。
その目的はもちろん、お客さまに常に安定した品質、納期、価格をお届けするため。
現場のタブレットから、テレワーク先の端末から、
いつでもお客さまの最新情報にアクセスできる環境が、これを実現します。
コロナ禍というこの未曾有のピンチをチャンスに変えて、
「今しかできないことを全力でやる」こと。
そしてそこから這い上がる時、お客様のこれまでの期待値を高く高く超えてゆくこと。
逆境を力強く切り開く日本の製造業の皆さまと、これからも全力で並走するため、
生出は今日も、チャレンジを続けて参ります。
※1)IMD World Digital Competitiveness Ranking 2020
※2)企業規模(従業員数)別に見たDXの推進状況
(日経BP総合研究所イノーベーションICTラボ『DXサーベイ』)