品質管理担当のつぶやき

2024.12.17

話せばわかる?

最近、「何回説明しても伝わらない」はなぜ起こるのか?(著者:今井むつみ、講談社、2023年)を読んで、認識についての理解が深まりました。
今までは「きちんと話せば(説明すれば)相手は分かってくれる」と考えていましたが、そうではないようです。
この「分かった」という感覚が、こちらの認識と相手の認識では違っていることがあります。自分の脳内のことを相手にそのままインプットできるわけではありません。
それぞれの人が独自の「知識や思考の枠組み(スキーマ)」を持っており、外からの情報がそのスキーマに沿って解釈されている可能性があります。

これは不適合の発生原因にも当てはまります。
指導者として作業手順を伝えたつもりでも、作業者が正しく認識していないことがあります。認識がずれていても「分かった?」と聞くと「分かりました」と答えてしまうため、ズレを修正できません。そのため私は説明した後に、「今言ったことを、私に説明してみてください」と伝えるようにしています。こうすると相手の理解度が大体わかります。

【編集後記】
11月に東京美術倶楽部で開催された大刀剣市に行ってきました。
数百という刀が展示販売され、直に持つこともできるので大変有益な時間でした。
今後の購入に向けて、資金を貯めています。